「ことば」のまほろば

すべてこの世はことばであるという立場で、哲学・数学・言語学・その他あらゆることに言及していきます。

首里城火災

最初の話題が首里城火災になるとは、なんともいたたまれない。

まず出火原因が気になる。私は放火を疑った。本殿から出火して、その後向かって左の方にある建物なども出火したと、テレビでは言っていた。折からの強い北風によって火の粉が飛び移ったのだろう、とのことだ。しかし、首里城は、東ないし東北東向きに伸びている。その左ならば風上方向で、火の粉で延焼するのは非常に不自然だ。

似たような重要な文化財の火災で、しかしあまり注目されなかったものが、私の地元であった。縄文遺跡の発掘現場で、発掘された埋蔵物を仮に置いていた小屋が焼け、中の物が相当数焼失したというものだ。その中には、人類最古の漆製品もあった。今から15〜20年前で、函館市南茅部地区大船の遺跡と記憶している。ここは、函館の市街地から40キロ離れていて、海岸線は漁村だが現場は海岸段丘の上で、附近には人家がない。縄文時代は、海水面が今より高かったためだ。

もう、このような不可逆的な喪失はまっぴらだ。